📋 目次
PART 1
週報は誰のための文書か
週報を書く目的は、会社やチームによって少しずつ違います。それでも共通しているのは、上司やチームが、あなたの仕事の状況を毎週同じ形で把握できるようにするという点です。
上司は複数の部下の週報を読み、チーム全体の進み具合、遅れそうな案件、自分が手を貸すべき問題を判断します。そのため、週報に求められるのは丁寧な日記ではなく、判断に必要な情報が短くまとまっていることです。
| 読む人 | 週報から知りたいこと |
|---|---|
| 直属の上司 | 予定どおり進んでいるか、遅れや問題はないか、自分が判断・支援すべきことは何か |
| チームのメンバー | 誰が何を進めているか、自分の仕事に関係する変更はないか |
| さらに上の管理職 | チーム全体の成果とリスク(上司が週報をまとめて報告することが多い) |
| 未来の自分 | 評価の時期に、半年分の仕事を思い出すための記録 |
💡 週報は評価の材料にもなる
毎週の週報は、期末の自己評価や評価面談で使える一番確かな記録です。結果まで書いておけば、半年後に「何をしたか」ではなく「何が変わったか」を思い出せます。
週報と報連相の関係
日本の職場では、報告・連絡・相談(報連相)が仕事の基本としてよく言われます。週報はこのうちの「報告」をまとめて行う仕組みですが、報連相のすべてを週報に任せてよいわけではありません。
| 内容 | 伝える手段 | 理由 |
|---|---|---|
| 予定どおり進んでいる案件の状況 | 週報 | 急ぎではなく、まとめて読めば十分なため |
| 遅れ・トラブル・クレーム | すぐに口頭やチャットで報告し、週報には経過を記録 | 対応が遅れるほど影響が大きくなるため |
| 上司の判断が必要なこと | 期限に余裕があれば週報の相談欄、なければ直接相談 | 判断が間に合わないと仕事が止まるため |
| 一週間の振り返りと次の予定 | 週報 | 計画との差をチームで共有するため |
PART 2
基本のテンプレート — 4つのブロック
週報の基本は、次の4つのブロックです。会社に決まった様式がある場合も、この4つが含まれているかを意識すると内容がぶれません。
✍️ 週報テンプレート(コピーして使えます)
【今週の要約】 (一行で、今週いちばん伝えたいこと)
【今週の実績と結果】
・(案件・業務名):やったこと → 結果・現在の状態
・(案件・業務名):やったこと → 結果・現在の状態
【来週の予定】
・(案件・業務名):やること(期限)
【相談・共有事項】
・(内容):お願いしたいこと/判断してほしいこと(いつまでに)
4つのブロックの役割は、それぞれ次のとおりです。
| ブロック | 役割 | 目安の量 |
|---|---|---|
| 今週の要約 | 上司がこの一行だけ読んでも状況が分かるようにする | 一行(40〜60字) |
| 今週の実績と結果 | 何をして、どうなったかを案件ごとに示す | 3〜6項目 |
| 来週の予定 | 次に何をするか、期限はいつかを示す | 3〜5項目 |
| 相談・共有事項 | 上司に判断や支援を求めることを、期限つきで示す | 0〜3項目 |
⚠️ 相談事項を最後に埋もれさせない
相談事項は週報の中でいちばん大事な部分であることが多いのに、最後に書かれて読み飛ばされがちです。急ぎの相談がある週は、要約の一行に「相談あり」と書いておくと確実です。
KPTで振り返りを書く場合
会社やチームによっては、週報に振り返りの欄があり、KPT(Keep:続けること/Problem:問題/Try:次に試すこと)の形で書くよう求められることがあります。その場合も、4ブロックの「実績と結果」を先に書き、そこから振り返りを引き出すと内容が具体的になります。
✍️ KPTの記入例
Keep: 打ち合わせの前日に論点を3つ共有したことで、A社との打ち合わせが予定時間内に終わった。
Problem: 急ぎの問い合わせ対応が重なり、マニュアル作成が2日遅れた。
Try: 来週は午前中の1時間をマニュアル作成に固定し、問い合わせはその後にまとめて対応する。
数字と日付で書く
週報の文章をあいまいにしないコツは、5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)を意識し、件数や期限は数字と日付で書くことです。「多くの問い合わせに対応」より「問い合わせ15件に対応」、「近いうちに提出」より「11月12日(水)提出予定」の方が、上司は次の動きを判断しやすくなります。
PART 3
要約一行の書き方
要約一行は、週報の中でいちばん難しく、いちばん価値のある部分です。上司が忙しいときは、この一行しか読まないこともあります。
要約は、今週の状態を一言で示す言葉と、その理由の組み合わせで書くと作りやすくなります。
| 書き換え前 | 書き換え後 |
|---|---|
| 今週もいろいろな業務を行いました。 | A社提案は予定どおり提出済み。B社の見積もりのみ先方回答待ちで1週遅れの見込みです。 |
| 特に問題ありません。 | 全案件予定どおり。来週は月末処理のため、新規依頼は水曜までにいただけると助かります。 |
| システム移行の作業をしました。 | システム移行はテスト完了、来週火曜に本番切り替えです。切り替え当日の承認をお願いします(相談あり)。 |
☐ 予定どおりか、遅れているか、前倒しかが分かる
☐ 遅れがある場合、どの案件がどのくらい遅れているかが分かる
☐ 上司の判断や支援が必要な場合、そのことが分かる
☐ 一行で読み切れる長さになっている
PART 4
実績と結果の書き方 — 「やった」で止めない
週報で最も多い失敗は、やった作業を並べただけで、その結果が書かれていないことです。「〇〇を作成」「〇〇の打ち合わせに参加」だけでは、上司は仕事が進んだのかどうか判断できません。
実績は、やったこと → 結果・現在の状態の形で書きます。結果がまだ出ていない場合は、現在の状態(どこまで進んだか、次に何を待っているか)を書きます。
| 書き換え前 | 書き換え後 |
|---|---|
| C社との打ち合わせに参加。 | C社との打ち合わせで納期を確認 → 先方は来月10日納品を希望。社内調整のうえ来週回答予定。 |
| マニュアル作成。 | 受注入力マニュアルを作成 → 8割完成。残りは例外処理の章で、来週水曜に完成予定。 |
| 問い合わせ対応。 | 問い合わせ対応15件 → すべて当日中に一次回答。うち2件は製品不具合の可能性があり、品質担当に共有済み。 |
| 資料修正。 | 部長指摘の3点を反映した提案資料を再提出 → 承認済み。来週A社へ提出。 |
細かい作業をまとめるコツ
毎日の細かい作業をすべて書くと、週報が長くなりすぎます。作業は案件や目的ごとにまとめ、その案件として何が進んだかを書きます。例えば「メール返信」「資料の印刷」「会議室予約」はそれぞれ書かず、「D社訪問の準備を完了」とまとめます。
💡 ルーチン業務の書き方
毎週同じ定型業務は、「定例業務(請求処理・経費確認):予定どおり完了」のように一行にまとめます。普段と違うことがあった週だけ、その内容を書き足します。
PART 5
来週の予定と、相談事項の書き方
来週の予定
来週の予定は、何を、いつまでにを書きます。期限がない予定は、後回しになりやすく、上司も進み具合を確認できません。予定には、できるだけ曜日や日付を入れます。
✍️ 来週の予定の例
・A社提案資料:営業部レビューを反映し、水曜までに最終版を提出
・受注入力マニュアル:例外処理の章を完成させ、金曜にチーム内で読み合わせ
・月末処理:木曜・金曜は請求処理を優先(新規依頼は水曜までに受付)
相談事項
相談事項は、上司に何をしてほしいのかと、いつまでに必要なのかをはっきり書きます。「〇〇について相談させてください」だけでは、上司は何を準備すればよいか分かりません。
| 書き換え前 | 書き換え後 |
|---|---|
| B社の件で相談があります。 | B社見積もりの値引き幅について判断をお願いします。先方回答期限が来週木曜のため、水曜までにご相談の時間を15分いただけますか。 |
| 人手が足りません。 | 月末の請求処理が例月の1.5倍の見込みです。木曜・金曜の2日間、Eさんに応援をお願いできるか確認させてください。 |
⚠️ 悪い知らせほど早く
遅れやトラブルは、週報まで待たずに発生した時点で口頭やチャットで伝えるのが基本です。週報には、すでに伝えた内容とその後の状況を記録として残します。
PART 6
職種別の例文
4つのブロックの型は同じでも、職種によって書く内容は変わります。以下はすべて書き方の例です。
営業職の例
✍️ 例
【今週の要約】 新規商談3件のうち1件が受注、残り2件は来週見積もり提出。月間目標に対し7割まで到達。
【今週の実績と結果】 ・F社:最終提案 → 受注決定(来月から納品)/・G社・H社:初回訪問 → 要望をヒアリング、来週見積もり提出/・既存顧客定期訪問5件 → 追加発注の相談1件
【来週の予定】 ・G社・H社見積もり提出(水曜)/・F社納品スケジュールを物流部と調整(金曜)
【相談・共有事項】 ・H社は値引き要望が強く、見積もり条件の判断をお願いしたいです(火曜まで)
事務・管理部門の例
✍️ 例
【今週の要約】 月次締めは予定どおり完了。来週から経費精算の新ルールの社内案内を始めます。
【今週の実績と結果】 ・月次締め:各部署の資料回収 → 期限内に全部署提出、締め完了/・経費精算ルール改定:案内文を作成 → 部長承認済み
【来週の予定】 ・新ルールの社内案内を月曜に送付/・問い合わせ窓口の一覧を水曜までに更新
【相談・共有事項】 特になし
エンジニアの例
✍️ 例
【今週の要約】 検索機能の改修は実装完了・テスト中。テスト環境の不調で半日遅れ、リリースは予定どおり来週木曜。
【今週の実績と結果】 ・検索機能改修:実装完了 → テスト項目の7割消化/・障害対応1件:原因特定と暫定対応 → 恒久対応は来週
【来週の予定】 ・テスト完了(火曜)・レビュー(水曜)・リリース(木曜)/・障害の恒久対応(金曜)
【相談・共有事項】 ・テスト環境の不調が続いており、インフラ担当への改善依頼の後押しをお願いしたいです
PART 7
書くことがない週の書き方
「今週は特に書くことがない」と感じる週もあります。しかし、上司にとっては「予定どおり進んでいる」こと自体が大事な情報です。書くことがない週ほど、短く正確に書きます。
- 定型業務が中心だった週: 定型業務を一行にまとめ、普段と違った点(件数の増減、例外対応)があれば書く
- 長期案件の途中の週: 全体のどこまで進んだか(工程や割合)と、次の区切りの時期を書く
- 研修や準備が中心だった週: 何を学び・準備し、それをいつ・どの仕事に使うかを書く
- 休暇が多かった週: 不在の期間、その間の対応、戻ってから優先することを書く
✍️ 書くことが少ない週の例
【今週の要約】 全業務予定どおり。来週から始まる年度末処理の準備を完了しました。
【今週の実績と結果】 ・定例業務(請求・入金確認):予定どおり完了/・年度末処理:前年の手順を確認し、変更点を一覧化
【来週の予定】 ・年度末処理の開始(月曜)/・各部署への資料依頼(火曜)
💡 「特になし」を減らすには
毎日の終わりに一行だけその日の仕事を書き留めておくと、金曜日に週報を書くときに材料がそろっています。週報は金曜に一から考えるより、5日分の記録をまとめる方がずっと早く、正確です。
PART 8
メール・チャット・社内ツール別の送り方
週報の中身は同じでも、送る手段によって読みやすい形は少し変わります。会社で決まった方法があればそれに従い、そのうえで次の点を意識します。
| 送る手段 | 読みやすくするコツ |
|---|---|
| メール | 件名に「【週報】氏名 期間」を入れ、「お疲れさまです。〇〇です。今週の週報をお送りします。」と一行添えたら、すぐ要約に入る。添付ファイルではなく本文に書く方が、上司はすぐに読める |
| チャット | 一つの投稿にまとめ、見出しを【 】でそろえる。長くなる場合は、要約と相談事項だけを投稿し、詳細はリンク先に置く |
| 社内ツール・共有シート | 毎週同じ欄に書き、過去の週と並べて見られるようにする。前週の「来週の予定」と今週の「実績」を見比べられると、進み具合が一目で分かる |
前週の予定と今週の実績をつなげる
週報の質を上げる簡単な方法は、前週に書いた「来週の予定」を見ながら今週の実績を書くことです。予定どおりに終わったもの、遅れているもの、予定になかったのに発生した仕事が自然に分かれ、上司が知りたい「計画との差」がそのまま週報に表れます。
✍️ 計画との差を書いた例
・A社提案資料(予定:水曜提出) → 予定どおり提出、承認済み
・マニュアル例外処理の章(予定:水曜完成) → 金曜完成に遅れ。急ぎの問い合わせ対応が2日続いたため
・予定外:B社からの急な仕様確認に対応 → 回答済み
💡 遅れは理由と新しい期限をセットで
予定より遅れた項目には、遅れた理由を一言と、新しい期限を必ず添えます。理由だけ、期限だけでは、上司は次にどう動けばよいか判断できません。
PART 9
毎週短時間で書くための手順
週報に毎回長い時間をかけていると、続けるのがつらくなります。次の手順で書けば、慣れると短時間で仕上がります。
毎日の終わりに一行メモ
その日やったことと、その結果を一行で残します。完璧な文章でなくて構いません。
金曜日にメモを案件ごとに並べる
5日分のメモを案件や目的ごとにまとめます。同じ案件の作業は一つにまとめます。
実績と結果を書く
案件ごとに「やったこと → 結果・現在の状態」の形に整えます。
来週の予定と相談事項を書く
各案件の次の一手と期限を書き、上司に頼みたいことがあれば相談事項に移します。
最後に要約一行を書く
全体を見渡してから、今週いちばん伝えたいことを一行にまとめます。要約は最後に書く方が、内容とずれません。
☐ 要約一行だけで今週の状態が分かる
☐ 実績にすべて結果か現在の状態が書いてある
☐ 来週の予定に期限がある
☐ 相談事項に「何をしてほしいか」と「いつまでに」がある
☐ 社内でしか通じない略語や、自分しか分からないメモ書きが残っていない
よくある質問
Q. 週報はどのくらいの長さが適切ですか?
上司が1〜2分で読める長さが目安です。項目でいえば、実績が3〜6項目、予定が3〜5項目程度に収まると読みやすくなります。会社に様式や文字数の決まりがある場合は、そちらを優先します。
Q. 週報をメールで送るときの件名はどうすればよいですか?
「【週報】氏名 〇月〇日〜〇月〇日」のように、種類・名前・期間が分かる件名にすると、上司が後から検索しやすくなります。社内で件名の決まりがあれば、それに合わせます。
Q. 週報と日報の違いは何ですか?
日報はその日の作業と気づきを細かく記録するもの、週報は一週間の結果と次の予定、相談事項をまとめるものです。日報を書いている場合は、週報は日報の要約として作ると効率的です。
Q. 失敗やトラブルも週報に書くべきですか?
書くべきです。ただし、発生した時点で口頭やチャットで報告したうえで、週報には原因・対応・現在の状況・再発防止を記録として残します。週報で初めて知らせる形にならないようにします。
Q. 上司が週報を読んでいないように感じます。
要約一行が長い、相談事項が埋もれている、毎週同じ内容が並んでいるといった原因が考えられます。要約を短くし、相談がある週は要約に明記するだけでも、反応が変わることがあります。
Q. チームで共有する週報で、他のメンバーの仕事も書くべきですか?
自分の週報には、自分が担当した部分を書きます。他のメンバーと一緒に進めた案件は、「〇〇さんと分担し、私は△△を担当」と書くと、誰が何をしたかが明確になります。
Q. 週報は何曜日に出すのがよいですか?
社内で決まっていればそれに従います。決まりがない場合は、一週間を締めくくる金曜日の終業前に出すと、内容を忘れないうちにまとめられます。上司が週明けの朝に読んで動けるように、遅くとも月曜の朝までに届けるのが目安です。
この記事は一般的な情報をまとめたものです。評価の様式・基準・運用は会社によって異なるため、社内の規程とあわせてご確認ください。
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